「スコットランドの勇将マクベスは 凱旋途上に 荒野で三人の魔女たちと出会い、将来の出世と王位を予言される。ともにいたバンクォーは 「国王を生み出すかた」と。
すると、国王ダンカンからの使者が、マクベスの出世の知らせを届けにやってくる。驚く二人。急遽 マクベスの城へ 主君ダンカンが 訪れることになった。この機会を利用して王殺しを企む。王位簒奪、人殺しの恐ろしさにふるえおののきながらも、妻に後押しされ、目的を果たす。
魔女の予言通り、王位についたマクベスであったが、「マクベスは眠りを殺し
た」、、、疑念と不安の心でいっぱいで、安眠できない。ひとつにはバンクォーへの予言である。暗殺者をそそのかし、バンクォーを殺害するも、その息子フリーアンスには逃げられてしまう。
かつては人々に慕われたマクベスにもうその影はみえない。不安をぬぐいきれず、バンクォーの亡霊にも怯え、スパイを張り巡らし、殺戮を重ねて、暴君と化していく。
イングランドに逃れたダンカンの王子マルカムと忠臣マクダフは、荒れはてた祖国のために、イングランド軍の力を借りて、マクベス討伐ののろしをあげる。
調度、その頃、人殺しの罪に内心さいなまれ続け、夢遊病となっていたマクベス夫人は壮絶な最期をとげる。
孤立して、籠城し戦うマクベスの心には 魔女たちの「マクベスは決して滅びはせ
ぬ、バーナムの森が動くまでは」「女が生んだものなどにマクベスを倒す力はない」という新たな予言が宿り、“憤怒の鬼”と化している。
この予言を覆す真実を マクダフの言葉とマルカムの軍の動きにより 覚ったマクベスは 最後の最後まで、闘う気力を持ち続け、彼の死とともにようやくその意志は、果てる。」