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古代のブリテン王シンベリンには一人娘イモージェンがいた。王はイモージェンには王妃の連れ子で愚か者のクロートンと結婚させようと考えていた。しかし、イモー
ジェン本人はクロートンを嫌い、貧しく身分の低いながらりっぱな男ポステュマスを愛し、密かに彼と結婚する。これに王が激怒、ポステュマスを追放する。
ポステュマスはローマに渡り、そこで知り合った男ヤーキモーに妻の貞操についての賭けをする。ヤーキモーはブリテンに到着し、イモージェンを誘惑したり、ありもし
ないポステュマスの放蕩ぶりを語ってみせるが、イモージェンは動じない。ヤーキモーは、誘惑は無理と考え、夜中彼女の寝室に潜り込む作戦にでる。これがうまく成
功する。イモージェンがぐっすり眠りこんでいるうちにヤーキモーは彼女の寝室の様子、体のほくろなどを確認し尽くす。さらにはポステュマスの贈り物である腕
輪を奪いとり、ローマにもち帰る。そしてそれを証拠として夫に見せつける。ポステュマスは妻が不貞を犯したと思いこみ、忠実な召使いピザーニオに手紙を送り、イ
モージェンの殺害を命じる。
ポステュマスは妻にも手紙を出し、ひそかにミルフォードまで来るように伝える。やっと夫に会えると喜び勇んで宮廷を抜け出たイモージェンであったが、一緒にやって
きたピザーニオから真相を打ち明けられる。そして
<http://www.geocities.jp/todok_tosen/shake/keyword/disguise.html> 男装してローマの将
軍リューシャスに仕えることを薦められる。
男装したイモージェンは、フィディーリと名のって、森までやつてきたとき、三人の男の家族と出会う。モーガン、そしてポリドーアとキャドウォールの二人の若者で
あった。そして四人で一緒に暮らすことになった。
イモージェンは疲れを癒すためピザ―ニオからもらった薬を飲むと、たちまち仮死状態となる。これを見たポリドーアはイモージェンが死んだと思いこむ。一方、ブリテ
ンでは、クロートンがポステュマスの服に身を包み、イモージェンを追ってやってくる。クロートンは山中でポリドーアに出会い、無礼な言動で決闘になり、ポリドーア
に首を落とされる。三人の親子たちはフィディーリ(イモージェン)を首なしの死体ととともに埋葬する。
仮死状態から覚めたイモージェンは隣りの死体に気づき、服装から夫のポステュマスと思いこみ、嘆き悲しむ。ちょうどそこに通りかかったローマの将軍リューシャス
に仕えることになる。ブリテンの宮廷では王妃が息子クロートンの失踪のために床に臥せている。王も意気消沈している。その上、ローマとの戦いが始まる。
ブリテン側についた三人の家族たち、そしてポステュマスの活躍で、ブリテンの勝利となる。ポステュマスは、妻が自分のかつての命令どおり死んだものと思い
に沈み、絶望のあまり、ローマ人だと嘘を言ってブリテンの捕虜となる。また、イモージェンとヤーキモーもローマ側の捕虜になる。シンべリンの陣内で敵も味方も全
員が一堂に会する中に真実が明るみに出て、ポステュマスの妻イモージェンに対する誤解は解け、夫婦の再会・修復となる。さらに父娘の再会により、一転して祝
福の場となる。さらには森で男装したイモージェンを助けた三人の親子たちが、幼いときに行方不明になっていた二人の王子グィディーアスとアーヴィラガス、そして忠
実な家臣ベレーリアスと判明し、大きな喜びと許し、祝福はさらに満ちあふれる。そしてブリテン王シンべリンは戦の勝利者でありながらローマに服従の誓いを立て、平和の扉を開く。幕